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Author:越後屋
 アダルト限定のブログです。18歳未満の方は読まないでください。

 官能小説家越後屋と申します。SM変態小説を書いています。書いている本人も立派な変態です。それでもいいと言う方、よろしくお願いします。

『関西発文藝エロチカ』

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緊縛写真館
私は、作品の中だけでなく、現実でも緊縛を楽しんでいます。ここには、私の緊縛作品を掲載していきます。
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契約書
 今日、いや、厳密に言うと昨日、幻冬舎から今回の『夜の飼育』文庫化に関する契約書が送られてきた。何もかも初めてのことばかりで戸惑うばかりだが、出版物の契約が、出版後に交わさせることを初めて知った。契約内容の殆どは、著作権、出版権、その他の権利に関する取り決めになっている。

 もし将来、自分が作家になった日を思い出すことがあるとすれば、それは今日だとその時思った。

 もちろん、初めて自分の本が書店に並んだ日も嬉しかった。確かに嬉しかったのだが、今一つ実感に乏しいというのが正直なところだった。まるで雲の上を歩いているような、夢の中に居るような、ふわふわした感覚の中にずっと居た。このまま、こんなぼんやりした感覚の中で、自分はじわじわと作家の世界に紛れ込んでいくのかと思っていた。

 だが、目の前に置かれた甲乙二通の契約書は、夢の中に居た私の目を覚まさせた。ああ、私は本当に作家になったのだという実感が、改めてふつふつと湧き起こってきた。

 2005年12月28日は、私の大切な記念日になりそうだ。

受賞後第一作の完成!
 12/23深夜、受賞後第一作を書き上げる。

 担当の編集さんによれば、『夜の飼育』の売り上げは順調らしい。一冊目
の印象が鮮明なうちに第二作をとのことなので、私も最後は、急いで書き上
げた。翌日、編集さんから原稿到着の連絡をいただく。

 それにしても、自分が書き下ろした作品が、そのまま出版を前提に出版社
に送る、この快感。自分は作家になったんだという実感がじわじわと湧いて
くる。

 もっとも、まだ油断はできない。原稿の出来によって出版の話が流れると
いうこともよくある話らしいので。まあ、最後に自分で通して読んでみた限
りでは、全作のレベルは十分確保できていると思うのだが。

「官能作家への道」の続きは、また今度。
読者の声、第一号!
 やった。初めての読者の声。なんでも、「みんなの書店」というらしいが、ヤフーのサービスの一環らしい。本好きのメンバーが、自分のお薦めの本と書評、五つ星での評価を載せるというもの。その中で、一昨日早朝、私の『夜の飼育』の書評が載せられた。K.風鈴店長、ありがとう。ちなみに、その書評の全文。



【あらすじ】島村組には、女に究極の性技を仕込む、源次という名の調教師がいる。組長が会長に献上するはずだった女と姿をくらましてしまい、その落とし前をつけるため、若き組長夫人・愛理紗は、軽蔑していたその男の調教を受けることになるが……。【感想】夜と言わず、1日中ですがな。調教シーンの濃厚さに比べ、後半特に、終了が綺麗過ぎる気がしますが…。今後に期待。



「調教シーンの濃厚さ」というところが、嬉しい。私の武器は、ほとんどそれだけだから。後半が綺麗過ぎると批判されると、いささか辛い。こういうラストが、私の好みなので。今後に期待された私は、これからどうしたらいいんだろう。最後まで、濃厚な展開で終わる工夫をした方がいいのだろうか?

 それにしても、「みんなの書店」、おもしろい。いっちょ噛みの私は、自分の書店を持ちたくなってくる。

 ちなみにK.風鈴店長の本屋さんのアドレス。私の小説への直リンクになっているのは、ご容赦。

 http://myshop.7andy.yahoo.co.jp/myshop/zakkibuy?shelf_id=02

 在庫情報。本やタウン。二日で40冊から38冊へ。2冊減。じゅんく堂池袋本店、3冊、変わらず。

 朗報! 私のサイトにはリンクしていないが、関西の「おとりおきネット」で、『夜の飼育』在庫切れ! 現在、出版社へ取寄せ注文中! う、売れてるじゃないか。感動だ。

 出版界の片隅の、本当の隅の隅で、私の本が小さな風を起こしている。大きな風になってくれとは言わない。ささやかな風でいい、このまま吹き続けてほしい。
第二作進行中
『夜の飼育』の次の作品。実は、形として書き上がっている。ラスト・シーンも仕上がっている。

 でも、途中でちょっと勘違いがあった。前回並みの分量でと考えていたので、240枚を目安に書いていた。前半部分で150枚を越えてしまって、後半は出来るだけコンパクトにと、意識的に縮めて書いたのだが……。

 実は、第一作、320枚あった。それなら、後半をもうちょっと書き込もうと、今後半部に手を入れているところなのだ。

 もし、この原稿が没になったら本当の一発屋で終わる。そう考えると、連日胃が痛くなってくるような思いだ。

 幸いにして、途中経過の原稿を見てもらった反応は、悪くなかったようだ。その代わり、お叱りを受けた。プロは、完成原稿を入稿するものだと。まだ、アマチュア気分が抜けていないということだろう。反省する。

 あと、30枚で、完成。一日創作に掛かりっきりであれば、三日で書き上げられる量だが、二足のわらじの悲しさ、まだ十日くらいはかかるかもしれない。まあ、急がず、丁寧に仕上げていこう。

 在庫報告。本やタウン、43冊から40冊に。二日で3冊減。ジュンク堂池袋本店、3冊。変わらず。おそらく、更新なし。

官能小説入門
『作家養成講座 官能小説編』(KKベストセラーズ)という本を読み始める。出版デビューを果たしてから入門書を読むというのもどうかと思うが、まあ、ジャンルの常識くらいは知っておいた方がいいかと思って。

 で、結論。やはり私の作品は常識から外れている。以前にコンタクトしてきた、フランス書院文庫の編集さんの方が常識的だった訳だ。

 よく、賞を取った作品に対して、「あれは、ミステリーじゃない」とか、「あれはホラーとして邪道だ」とか、言う人が居るんだよね。きっと、私の本に対しても、誰か言っているに違いない。「あれは、官能小説して二流だ」

 まあ、いいさ。別に、官能小説として認めて貰えなくても。官能小説として邪道でも。官能小説として二流でも。別に、典型的な官能小説が書きたいと思ってこのジャンルに飛び込んだ訳でもないし。

 私のサイトの、『文学秘宝館』の中に展示すべき作品を何作か、この本の中で見つけた。いずれこちらも読んで、展示室に飾りるので、ぜひお持ちを。

 在庫情報。本やタウン。44冊から43冊へ。一冊減。ジュンク堂池袋本店。3冊、変わらず。おそらく、更新無し。
『野ぶた。をプロデュース』
 野ぶた。やっぱり好きなので、また書いてしまった。次回、最終回か。好きなドラマが終わる時は切ないなあ。

 結論から言うと、今回の展開はまずい。前編を通じて、育ててきた敵役、こんなに簡単に屈服させていいのか。せめて今回の展開は、最終回までひっぱるべきではなかったのか。修二の転校の話が次回どう展開するかは分からないが、それを今回に持ってきて、最終回でいじめっ子との最終対決となるべきじゃないのか?

 まあ、いじめっ子の降参の仕方はこれでよし。このドラマの全体の流れというのが、エキセントリックな同級生たちが、一番まともな野ぶたの気持ちに触れて惹かれていく。はみだしっ子の野ぶたがいつの間にかみんなの中心になっているという展開。それはそれで王道だと思う。

 でも、そうだとすると、今回のエピソードのほとんどはやはり最終回の展開だろう。なにか、今週の展開でほぼ全ての解決が付いてしまって、あとは修二くん、元気でいってらっしゃいという気分になってしまう。

 まあ、見てみないと分からないが。最終回。それと、原作も読んでみなければ。

 在庫情報。本やタウン。45冊から44冊。一冊減。ジュンク堂池袋本店。3冊変わらず。おそらく、更新無し。
ネットが使えない!
 突然、昨日の朝からネットが繋がらなくなった。たまたま今日は仕事がオフの日だったので、プロバイダーのサポートセンターに電話を架けっ放し。結局、今日はネットの復旧だけに丸一日掛けてしまった。

 使えなくなると分かる。私は完璧なインターネット依存症だ。あれが繋がらないと不安で不安で、居ても立ってもいられなくなる。ようやく今、穏やかな気持ちに戻れている。やれやれ。

 二日振りの在庫チェック。本屋タウンの在庫は48から45に減っていた。二日間で三冊減。この先も、この調子で一日、一冊、二冊と売れていく感じなのかな。

 驚いたのは、ジュンク堂池袋本店。ずっと30冊で更新がなかったのだが、今日見ると更新されていて、在庫が一気に3冊に減っていた。一店舗で、四日間で27冊売れた。す、すごい! ものすごく嬉しい!

 もちろん、これは私の実力ではない。他の本を調べてみると、アウトロー・フェア参加の本は大体同じようなペースで売れている。つまりこれは、幻冬舎アウトロー文庫の実力であり、ジュンク堂池袋本店の実力なのだ。

 でも、自分が書いたものが多くの人に読まれていることの喜びはやはり大きい。明日も忘れず、部数チェックしよう!


第二作
 今年中に第二作を書き上げる予定。編集さんから特に期限を切られた訳ではないが、ダブル・ワークで、自分を甘やかすといくらでも完成が遅れてしまいそうだし。処女作出版の興奮が冷めないうちに書き上げてしまいたい。

 第一作の原イメージは家田荘子さんの『極道の妻たち』。その中でも、真琴姐さんの話から展開していった。まあ、あくまで原イメージなので、完成作品の雰囲気は全然違うけれども、

 第二作の原イメージは、団鬼六さんの『【責め絵師】伊藤晴雨伝』。こちらも原イメージとはだいぶ懸け離れてしまっている。

 私は実は、平気で盗作をする。なぜそうするかというと、自分の不器用さ、我が儘さに自信を持っているから。

 盗作が罪になるのは、原本を真似して似ているからだ。私は、いくら真似しても、本物とは似ても似つかないものに仕上がるので、盗作のし放題なのだ。今回は、ちょっと変な自慢です。

書店デビュー!
 梅田の紀伊国屋、ブック・ファーストを回る。あった! しかも、平積み! 大感動!

 今回の作品は幻冬舎のアウトロー・フェアに合わせて十巻ほど新刊で出版された中の一冊。このフェアの出版時期に合わせることはきっとメリットになると編集の方から言われていたのだが、その意味が分かった。三店舗だけの確認だが、どの書店も、アウトロー・フェアの新刊のための平積みスペースを確保してくれている。そのうちの一店舗は、日頃アウトロー文庫は一人の作家の一作品を数冊並べているだけだったのが、ちゃんと平積みのスペースを空けてくれている。

 私は今まで、どの本を平積みにするかは書店が売れ具合によって決めているとばかり思っていた。だが実は、出版社の側の販売促進キャンペーンなどによって平積み書籍が変わってくることもあるんだと、今回、学んだ。

 もちろん、どの出版社も、販売促進キャンペーンをすればスペースが確保できるということではないと思う。その出版社と書店との、それまでのつきあいの度合いというのもあるだろうし、当然、各出版社の営業さんが、売り場の確保のために動き回った結果だと思う。本が売れるというのは、こういうチーム・プレイの結果なんだなと、納得させられた。

 面白いのは、アウトロー・フェアという言葉は、店頭で全く目にしないということ。あくまで、書店と出版社の間でのフェアなのだ。外側から見ていると見えない、様々な動きがあるものだ。


ウェブ書店
 昨日、店頭で自分の本を確認することができなかったので、今日はウェブ上で調べてみた。おお! ここにはちゃんと表示されている。しかも、「在庫あり」やった。私の本が在庫の形でキープされている。昨日の落ち込んだ気分から、一気に回復する。

 さっそく、あちこちのウェブ書店の自分の本の紹介ページにリンクを貼る。これがどの程度役に立つか分からないが、とにかく、なにかをしていないと落ち着かないのだ。(そんな暇があるなら、次回作を仕上げろという意見もある)

 さて、あちこちのウェブ書店を巡回するうちに、ウェブ書店は作者にとっても有用な情報源であることに気付いた。各出版物の下に感想を書き込める掲示板。ブログと呼んだ方がいいのだろうか。あれはこの先、自分の作品に対する生の声を聞ける、貴重な情報源になると思う。

 嬉しいのは、一部のウェブ書店で、在庫数を公開してくれていることだ。ちなみに、「本屋タウン」で、私の『夜の飼育』の在庫は58冊だった。この「本屋タウン」というのは、いくつかの本屋が合同で本を発注管理するシステムのようで、要するに、不況の中、在庫倒れにならないように経営の効率化を図ったシステムということらしい。従って、この在庫58冊というのは何店舗か(おそらく、6店舗)で58冊ということなので、もう少したくさん置いてほしいところだが、まあ、在庫ばかり多くても、結局は実際に売れなければ返本されるだけということなので、これは気にしないことにした。ちなみに、宮部みゆきさんの『理由』は在庫76冊。それと比べるなら、新人としてはかなり優遇されてのスタートと考えていいだろう。もう一店、ジュンク堂池袋本店も在庫を公表していて、こちらは一店舗で30冊、宮部みゆきさんの『理由』は36冊だった。この在庫数が、この先、どう変化していくのか? 気になって、毎日チェックしてしまいそうだ。

 ああ、次回作を早く書き上げたいのに。

見あたらない
 今日が私の本の、初めての出版日。ということで、内心、どきどきしながら書店に足を踏み入れた。

 ところが、並んでいない。阪急梅田駅のブック・ファーストにも、紀伊国屋にも、JR大阪駅のブック・スタジオにも無い。

 まあ、私の本だけがない訳ではなくて、今回、幻冬舎アウトロー・フェア対象として出版された文庫本はどれも並んでいないので、何かの事情で配送が遅れているのだと思うのだが、やはり不安になってくる。何しろ、自分の小説が本になるということだけでも信じがたいのだから、本当に、書店に並ぶのだろうかと、疑心暗鬼になってくる。

 そう思って見ると、アウトロー文庫の棚のスペースが妙に狭く感じられてくる。なんとなく見ていた時はなにも感じなかったのだが、今出版されているアウトロー文庫の全ての本に対して与えられているスペースがたったこれだけなのだと考えると、私の本のために割かれるスペースなど、いくらもないのではないかと思えてくる。

 そんな私の不安を尻目に、宮部みゆきさんの『理由』の文庫版が縦四列、横六列で平積みにされている。それぞれの山に二十冊近くの文庫が積まれていて、この一冊だけで、ざっと考えて五百冊近くの本が置かれている計算になる。改めて、宮部みゆきさんのすごさを感じた。

 私の側の立場の変化で、書店という場所の風景の見え方が全く変わってしまった。もしかすると、私が平常心を持って書店を歩くことは、二度とできないのかもしれない。

 書店は、戦場だ。
野ぶた。をプロデュース
 ドラマ時評みたいになってるけれども、

 平凡な日常を過ごしているので、自分の話題はそんなにない。ごめんね。

『野ぶた。をプロデュース』、いじめっ子の正体も判明して、そろそろクライマックス。原作にない彰というキャラクターが出てきたり、いじめられっ子の野ぶたがデブの男の子からかわいい女の子に変わったり、原作と大分違うみたいなのだが、そして私はまだ原作を読んでいないのだが、テレビシリーズも面白いので、取り敢えず、原作と切り離して楽しんでいる。

 実は私、本編よりも最後のアニメーションのファンだったりする。あのアニメを見ていると、条件反射的に涙ぐんでしまう。涙腺がゆるくなってきたのは、やはり年のせいだろうか。

 もちろん、本編も面白い。いいなと思うのは、いじめられっ子の野ぶたを、人気者の修二がプロデュースして学校のアイドルにしたてていくというストーリーなんだが、実は病的で病んでいるのは修二の方で、いじめられてる野ぶたは学校の中の誰よりも健全でまっすぐな子だという設定だよね。もちろん、人間性完璧のスーパースター修二が卑屈ないじめられっ子野ぶたを救うという展開もありえない訳ではないが、ドラマが薄っぺらくなることは免れ得ない。物語の裏展開として、病んだキャラクター修二のリハビリ物語という性格を持たせたことが、このドラマを奥深いものにしている。もっと言うなら、生徒たちを見守っている先生や保護者が、生徒よりも幼稚で青臭いというところも、すごくいい。

 こういう『鏡の国のアリス』的設定は、はるき悦巳の漫画『じゃりん子チエ』が秀逸だったけれども、この『野ぶた。をプロデュース』もそれに迫る完成度。最終回まで目が離せない。

テーマ:テレビ番組・ドラマ - ジャンル:日記

NHK金曜時代劇『慶次郎縁側日記』
 NHK金曜時代劇『慶次郎縁側日記』、来週が最終回だそうだ。

 最近、チョイモテおやじとか、チョイワルおやじとかがブームなんだそうだが、このドラマ、色っぽい中年親父の揃い踏みだ。原作者の北原亞以子さんの趣味かもしれないね。おやじ好きのご婦人方、せめて最終回だけでもチェックしてみてはいかが。

 先ず、主人公慶次郎役の高橋英樹。時代劇スターとして不動の位置を確立している重鎮なんだが、他の男優たちが胡散臭すぎて、一番真面目そうで大人しく見えてしまう。まあ、こういう可愛い中年ももてるのではないでしょうか。ちなみに、昨日の第九回、娘の敵の最期を見届けに現れるシーンの渋さはさすがに高橋英樹と見とれてしまった。立ち姿が美しい。年季の勝利だね。

 根岸の寮の飯炊き、佐七役の石橋蓮司。この人、脚本家清水邦夫、演出家蜷川幸雄のコンビで有名な劇団桜社の看板男優だったんですよね。調べてみると、桜社の前の現代人劇場から二人と組んでいた。他に蟹江敬三とか、緑魔子とか参加していて、いや、このころの演劇シーンは、熱いなあ。石橋蓮司、年を取ってからは人の良いおじさん役ばかりやっている感じだが、人のいいおじさんをやってもどこか胡散臭さが抜けないところが、この人の魅力だと思う。

 お手先、達吉役の遠藤憲一。石井隆監督の『花と蛇』『花と蛇2』でも重要な役を演じていた。まあ、雨上がり決死隊の宮迫に憂いと翳り、渋みを付けたらこういう感じになるのかなという顔付きの男優さん。抑えた演技と台詞回しで、人生の悲哀を滲みだす演技ができる人。

 お手先、吉次役の奥田瑛二。もし『夜の飼育』が映画化されることがあったら、調教師源次はぜひこの役者さんにお願いしたい。はぐれ者で、拗ね者で、でも絶対この人は優しい心根を持っているはずだと思わせる何かがある。若い頃はそんなにすごい役者さんだとは思っていなかったけど、年輪を重ねていく毎に味と深みが増してくる。奥田さん、源次、やってください。

 番外編。慶次郎の娘を犯して自殺に追いやるスケ込まし、常蔵役の若松武史、この人たしか、寺山修司の劇団、天井桟敷の役者さんだった。スターダム・システムを取っていなかった天井桟敷だったが、若松武史だけはいつもスター役者のオーラを発していた。渋い錆のある低音の台詞回しで、客席に顔を向ける時はいつも、「殺すぞ」「犯すぞ」という目つきで酷薄に笑っていた。寺山修司が死んで、天井桟敷も解散して、久しぶりにテレビで見た彼は、すっかり普通のおじさんになっていてがっかりした。とにかく、太ったしなあ。今回の若松武史も、全くオーラを感じませんでした。時の流れは、残酷だなあ。

 まあ、もう一度繰り返しますが、おじさま好みのご婦人方、『慶次郎縁側日記』の最終回、要チェックですよ。
初めまして
 初出版を二日後に控え、このブログを始めます。執筆の進行具合とか、
読書の感想とか、訪問したサイトの感想とか、ぼちぼち書き込んでいく
つもりです。気楽に覗いてください。読んでみてください。
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